私たちはみな、共通の大きな憧れを抱いています。それは、人生をともにするパートナーを見つけることです。私たちと同じように考え、同じように感じ、寄り添ってくれる人。私たちと似たような長所と短所を備え、ありのままの姿を受け容れてくれる人。もちろん、私たちの合いにこたえてくれる人。つまり、私たちにふさわしいパートナーです。けれども多くの人にとって、この願いを叶えることはとても難しいようです。理想のパートナーを手に入れることは、私たちの人生において、もっとも重要なお願いなのかもしれません。

パートナーとしての希望を書きだしてもらうと、大抵の人は、若い、スタイルがいい、美しい、明るい、思いやりがある、やさしい、セクシー、誠実、成功を収めている、スポーツ好き、旅行好き、子ども好き、好奇心旺盛、体を鍛えている、ユーモアがある、賢い、などといったようなことを書き連ね、かなり長いリストを仕上げます。それは驚くことではありません。誰だって、書き落として、自分の希望と違うパートナーを手に入れたくないからです。

このように長々と書かれたリストの短所は、願ったことはすべてかなえられるものの、残念ながら、願ったことだけでなく、よけいなものまで手に入れてしまうということです。一見、願いがかなったように思えるのですが、予想外のおまけもついてくるのです。

たとえば、パートナーは、願いどおり明るくユーモアにあふれている人かもしれません。しかしその一方で、物事を真面目に考えない、いい加減な人かもしれません。あるいは、その人は成功を収めた人かもしれませんが、仕事中毒ということもありえます。もちろん、リストはあとから修正できるので、どんどん細かい描写しても、私たちが思いもよらないようなことが発生します。

願いどおり、成功を収めたパートナーは、1日6時間しか働かないでいいかもしれません。しかし、前のパートナーとの間に子どもが3人いるかもしれません。また、単身赴任で別居生活になることもありえます。さらには、お金の管理が下手な人という可能性もあります。あるいは、プライバシーを尊重してくれない人、おしゃべりでうるさい人ということだって考えられます。

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